全ての始まりはこのスレから
万閉幕が近付くにつれて、どんどん混雑する会場の様子を見聞きしていたボクは、9月の初旬、万博卒業を心に誓い、自分の中で静かに愛地球博の幕を閉じていた。
NETサーフィンをしていてたまたま辿り着いた「0から愛知万博に行こう!」というサイト掲示板にすっかり魅了され住人の会場からのレポートや情報に行き詰った人々に、手を差し伸べようと頑張る自宅待機組みの住人の人々の奮闘に引きこまれて家業の傍ら手が空けば、PCの前に張り付く自分がいました。
これからいかに万博を楽しむか?を模索する人々。会場で貴重な体験をした人々。
想像を絶する人ごみ・・・・・・
人気パビリオンにおびただしく伸びる長蛇の列・・・・・・
灼熱の太陽が照らしつけるグローバルループ・・・・・・
その板には、それぞれの思い、それぞれの万博が存在していました。
ある人は喜び。
ある人は嘆き。
ある人は怒り。
そしてある人は溜息をつく・・・・・・
しかしそこにあるものこそが、紛れもなくそれぞれの思いなんだなと思った。
閉幕が近付くにつれて、壮絶を極めた日立グループ館の整理券争奪戦。多くの人々がそれを手にするのを夢見て、徹夜でゲート前に列を作るのが日常になった。
9月とはいえ朝晩冷え込むことで、徹夜の人々を気遣う住人たち。
遠方からで通常の交通手段では、目当てのパビリオンを観覧するのも絶望的。どの地で開催されていても、地元の人々が時間的な恩恵を受けるのは。仕方ないにしても、もう少し遠方からの来場者の人々に堪能してもらう術はなかったのか?残念に思った。
それぞれの複雑な胸中を抱える中で、時に地元の全期間入場者に批判の目が向けられる事があった。
しかし閉幕が近付くにつれ、そんな空気も吹き飛んで、最後はみんなで楽しもう!訪れる事が可能な人々も、自宅でPCの前、刻々と更新されて行く掲示板画面を見ながら書き込みを続ける人々の心も常に会場にあるように感じて、それがたまらなくうれしかった。
そんな一体感を覚えるようになった頃、閉幕前、最後の3連休前日まったりさんが、予想外に少ない人出に立てたこの何気ないスレッド。そこに隙間風さんの
「この掲示板を見ている人は何かの目印を付けいて会場へ行きませんか?」
という提案をし、それに対して空虚さんが
「目印は、赤いバンダナでどうですか?」
と何気なく返したレスから全てが始まった。
正直、あの想像を絶する人ごみの中で、赤いバンダナを身につけた同志と出会えるのは無理なんじゃ?と思った。しかし、このジョークともとれる提案に従い、バンダナを身につけて会場へ向かう人が確実にいた。
グランドフィナーレ イブ。それらの経験者の人々の書き込みを読んで、心踊ったボクは、最終日、仕事が終わると同時に、バンダナを身につけて会場へ向かうことを決心した・・・・・・
赤くないし・・・・・・
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